一手間

Nオーナーと打ち合わせ時に杉板に焼き目を付けてみようか?って事になり焼いてみました。でも、ただ焼くだけだと芸がないので仕上げに塗装をしてみました。

この仕上げ方法は、昔から家具製作などでおこなわれた、焼き桐からロウ引きという工法を少しだけ真似てみました。

ホワイトカラーをベースに塗ってみると面白い表情が現れて、通常のエージング塗装よりも色に深みが出ました。

ブラック、モカ、ベージュ、ブラウン、グレー、
一枚板から色々なカラーが出現して本当に素敵です。

僕のマスト素材になりますね。


現代の日本社会では、建築は全て経済的に合理的で機能的であるべきと考えられています。利益を最優先に考え、一つも失敗しないように造るのであれば、誰が設計しても同じような答えになるのは当然です。
しかし、そこに感動はないでしょう。私は、建築というものは非合理的なものだと思っています。

今の日本に夢はないんじゃないですか。しかし、目標と意志があれば、必ず面白いものができます。
そういう建築を自分の目で見て、体験することは、何より楽しいものだと私は確信しています。

っと、安藤忠雄さんは申しておりました。
全くその通りです。

いっぱい失敗を重ねても
物作り人は心熱くあるべきです。